どこも教えない転職活動のヒント

井口隆三郎プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

 

①失敗体験:客観的で正確な自己判断は「自分を売り込む」大切な要素

「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
今回は皆さん持っている「失敗体験」をどのように「自分を売り込む材料」にするか!を考えたいと思います。
「失敗体験」を分析することによって自分の弱みが明確になり、客観的で正確な自己判断を行うことが出来ます。
「弱み」への気づきはこれからの能力開発、自己啓発、自己研鑽の取り組みに計画的に対応できます。
自分の失敗体験を客観的に見つめ、その体験を仕事にどのように活かしてきたか?
能力開発、自己啓発、自己研鑽にどのように活かしてきたか?
失敗は成功の基、そのプロセスは十分「自分を売り込む」価値あるものです。
その努力は「自分を売り込む」大切な要素になります。

Ⅰ、表題
過去5年以内の仕事上の出来事を振り返って記入します。
その出来事の中で「うまくいかなかった」ことをリストアップして下さい。
中高年の人は過去の失敗体験を思い出せない人が多いようです。
失敗体験を明らかにすることは自分にとってマイナスになると思う人が多いのでしょうか。
中には失敗したことは「無い!」と言う方もいます。本当になかったでしょうか?
確かに目に見えるような失敗は無かったでしょう。しかし目標を掲げたにもかかわらず達成できなかったことは必ずあります。
目標すべてを達成出来る事はありません。目標未達は失敗と捉えます。
目標未達のことを思い出してください。どうして目標に未達だったかを思い出して下さい。
それらを簡潔に表現すると失敗体験の表題になります

Ⅱ、分析
表題に表した「失敗体験」をさらに細かく分析することによって失敗の原因を知り
解決策が見えてきます。
下記の質問に自問自答する形式で「失敗体験」を深耕することによって物事の分析能力、失敗を成功に変える能力をアピールすることが出来ます。
それには恰好付けずに真摯に自分自身と向き合う必要があります。
あなたの「失敗体験」に対する質問は下記の通りです。
①何をしたから失敗したのですか?
②何をどうやっておけばうまくいったと思いますか?
③どういう知識・経験・スキル・態度・姿勢が不足していたからと考えられますか?
具体的にあげてください。
・知識:
・経験:
・スキル:
・態度:
・姿勢:
このように分析すれば「失敗体験」も十分なあなたの「売り」になります。
その失敗体験をもとに能力開発、自己啓発、自己研鑽にどのように活かしてきたか?
失敗体験を活かし成功に導いた経験があればさらに素晴らしい売りになるでしょう。
それを明記することによって「自分を売り込む材料」がさらに明確になります。
失敗は誰にでもあります。どんな組織にもあります。
過去5年間の「失敗体験」を思い出し、各々このように分析したら自分を売り子む材料は山ほど出て来るでしょう!
失敗は成功の基、新しい組織でも十分活かせる能力です。新しい組織の長はそのような人材を求めています。
「失敗体験」は「成功体験」に負けず劣らず自分を売り込む大切な要素になります。

②人脈リスト:転職は人脈で決まる!

「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
今回は皆さん持っている「人脈」をどのように「自分を売り込む力」にするか!を考えたいと思います。
ビジネスの現場でも「人脈」は大切な財産です。難解な課題も人脈が効を奏しあっという間に解決することもあります。逆に人脈がマイナスに影響して解決しない問題も沢山あります。
「転職は人脈で決まる」と言っても過言ではありません。特に中高年層の再就職には重要なポイントになります。

ところで、あなたにはどのような人脈がありますか?
この際、ご自分の人脈(人的ネットワーク)を整理してみることが大切です。
整理された人脈の中にあなたの転職に大きく関わってくる方が必ず出て来ます。
しかもかなりの力を持って!

1、人脈リストの作成
ここでいう「人脈」とはどの様な人でしょうか? 単なる知り合いではありません。
「ちょっと話を聞いていただけますか・・・?」「いいよ!」と言ってくれる人です。
では最も効率的な人脈リストアップの方法をお話しましょう。

①作成の基本
・名前はフルネームで記入する。
氏名が明確でない人は「人脈」とは言えません。
・自分の「人脈」がどのように分布しているか?年齢別、職業別にマップを作る。
マトリックス表の横軸に職業、縦軸に年齢を記入
どの年齢層にどのような職業の人脈がいるかを大局的に見えるようにする

②横軸の職業欄には一般的に下記の職業を記入すると良い
・会社経営者 オーナー・自営業
・前の会社の同僚、先輩、後輩
・前の会社の取引先、関係者他
・家族、親類
・同窓生、恩師
・友人、知人
・地域、ボランチィア
・趣味の関係者
・その他(有資格者、行政関係、議員、宗教関係者等々)

③縦軸の年齢蘭は自分の年齢を中心にその「人脈」が自分より幾つ年上か、幾つ年下か
を明確にする。
・横軸の中心に自分の年齢を記入しそこから上に向かい10歳上まで数字を記入する。自分の年齢から下に向かい10歳下まで数字を記入する。

④固有名詞の「人脈」を職業と年齢がクロスするところにフルネーム記入する。
・自分の年齢と家族がクロスするところに自分の氏名を記入する。
・どの職業に、どのような年齢層に誰が「人脈」として存在するかが明確になる。
・今までどのような人達と付き合いどのような「人脈」を作り上げてきたかが
明確になる。

⑤「人脈」を思い出す資料
「人脈」はすぐに頭に浮かぶ場合もあります。しかし大切な「人脈」でも気づかない場合もあります。
それらを見つけ出すには下記の資料を利用するのも良いでしょう
・年賀状、暑中見舞い、名刺ファイル、
・各種名簿(同窓会、卒業名簿、団体名簿、メル友、携帯等々)

以上のように一度ご自分の「人脈」を整理してみるといろいろな事が発見できます
今までの人との付き合い方等が明確に出ます。
一度人脈リストを作ってみましょう。

③人脈リスト:活用方法

「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
前回作成した「人脈リスト」をどのように活かしていくか?をお話しします。
「転職は人脈で決まる」と言っても過言ではありません。特に中高年層の再就職には重要なポイントになります。
その為には、整理した「人脈リスト」を活性化する必要があります。
あなたの人脈が公式な求人ではない隠れた求人(潜在的な求人)を知っているかも知れません。公式な求人だけが求人ではありません。潜在的求人も立派な求人です。

人脈活用は結果が出るまで時間がかかる場合があります。そこで他の転職活動と並行して人脈に接触しておく必要があります。
しかし人脈を通して職を紹介してもらおうとしてはいけません。
「どこか紹介してくれませんか!」「いい仕事ありませんか!」等は禁句です。
いくら親しいあなたの人脈でも大半の人は「困った事になった!」「めんどくさいな!」等々及び腰になります。
むしろ再就職に対する「アドバイスをお願いする」「情報をお願いする」という気持ちで相手に接することです。
人は頼られたり自尊心をくすぐられたりすると嬉しいものです。でもプレッシャを掛けられると逃げたくなります。
自分の気持ちをしっかり伝え、まず面会できるように誠意を尽くしてお願いをすることです。
「こんな話が出来るのは貴方だけです、ぜひご意見をお聞かせいただけませんでしょうか?」
それでは人脈活性化に向けての具体的行動をお話ししましょう。
①しっかりした人脈リストを作る
・前回お話ししたように現在のご自分の人脈の棚卸をしっかりすること。

②その中から5人の人脈を選出する
・この人なら話を聴いてくれて助言をもらえそうだという人を5人選びます。
・全ての人脈が上手く行くわけではないので次も準備しておく。

③その5人に手紙と電話で面会をお願いする
・退職挨拶状(人脈リストほぼ全員に出す。特に5人には丁寧に)を退職後すぐ出す。
・次に志すビジネスについてもしっかりお伝えする。
・転職について「ぜひご意見をお聞かせ願いたい」とお願いする。

④面会
・面会出来たら、自分の気持ち・考えを具体的に話す。
転職に向けての具体的目標を伝え、その業界、その仕事に詳しい人を紹介して頂けないかお願いする。
・知人を紹介していただく
1人の知人が3人の知人を紹介していただく、その3人が3人づつ紹介して  頂けば9人の人脈が増える。次は9人が27人に。
それこそネズミ算的に増えていきます。
それが「ねずみ算式人脈づくり」です。
・面会には精査した「履歴書」「職務経歴書」を持参してアピールします。

⑤面会後すぐに礼状を出す
・自分を強く印象づけるように。自己アピールもさりげなく。
・セールスポイントを宛名面の下半分に記入することも大切。
・さらに人脈のご紹介をお願いしておく。

⑥紹介者にはお礼の電話を入れる
・紹介者への当然の行動。
・次の人脈の構築の為に。

⑦紹介者及び次の人脈には「就職活動中間報告書」のFAXを入れる
・必ず手書きにする。
・定期発信(必ず第一土曜日/第三土曜日)。
・継続支援をお願いする。
このようなFAXはかなりのプレッシャー?になる。

⑧再就職が決定したらすぐお願いした全ての人脈にお礼状を出す
・今後あらゆるシーンにご意見を頂ける人脈となる。
・今後の人脈拡大の基本人材となる。

このような活動によりねずみ算的に人脈を増やしていきます。
仕事を紹介してくれる可能性はねずみ算の第3段階から第4段階のところで発生することが多いようです。
あなたの貴重な人脈は再就職活動に役立つだけでなく、これからのビジネス活動に大いに影響してきます。もちろんプライベートにも大いに役に立つはずです。
人脈は貴方の意識した行動で確立されるものです。
人脈と言う情報ネットワークの構築はこれから意識して創り上げてお行くことが大切です

④人脈の拡大

「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
人脈は再就職に大いに役に立つことはお分かりになったと思います。
人脈がねずみ算的に増えていく中には目の前の再就職だけでなくこれからのビジネスに大いに役に立つ人脈が沢山出てくる可能性があります。
長い人生、今再就職が出来たとしてもこれから何が起こるか分かりません。
いつの日にかお世話になる人脈も沢山あります。
現実の再就職に向かってお願いする過程を通しながら、これからの自分のビジョンを達成するため、お世話になる人脈をしっかり拡大していく必要があります。

再就職のための人脈とこれから自分のビジョンを達成するのに必要な人脈があります。
前述した人脈リストを見て何を感じましたか?
どこかに偏っていませんか?こんなはずではない!と思った事はありませんか?
でもそれがあなたが今まで作ってきた人脈です。
あなたのこれからのビジョンを達成するためにはどこにどのような人脈が必要で
しょうか?もちろん人脈は自分勝手では出来ません。
つくろう!つくろうと思っても出来ません。
人脈はつくるものでなく「出来る」ものです。
あなたが自ら能力や魅力を高め、他人の為に尽くし「この人と付き合いたい」と思われるようになってはじめて人脈が出来て来るものです。
では人脈拡大のポイントをお話ししましょう
*自分のビジョン達成の為にこの人は「give and take」たりうるか?を明確にする。
誰と何のために付き合うのか明確にする。
*その人はお互いに役に立つ関係になり得るか?
相手から何を得られるかではなく、相手に何を提供できるかを考える。
*自分は誰にも負けない専門性を持っいるか?
相手にとって「利用価値のある人間」か? 他人に利用されよう。
*情けは人の為ならず。損して得取れ。
あなたのことは誰かが必ず見ていてくれる。
*礼状は、これは、という相手にはすぐ必ず出す。
人事を尽くして天命をまつ。次回はチャンスかあるかも。
*暑中見舞いのはがきは効果が大きい。
年賀はがきよりも暑中見舞いはがきは、絶対量が少ない。
「相手に何を提供できるか」自己アピール情報をしっかり載せる。
*経歴書をいつも常備し、これはという相手には持参するか事前に送っておく。
チャンスはいつ来るか分からない。出会ったチャンスは必ずものにする。
*忙しい人には電話よりFAXかメールが有効。
形に残る連絡を取ることが重要、電話メモは無くなると思え。
*異業種交流会などはこれはと思う集まりを選んで出席する。
創業したての人や、物やサービスを買ってもらいたい人の集まりが多い。
*あった瞬間の直感を大切にしよう。
相手にも「この人なら付き合ってもいい」と直感させることが出来るか?
*パーティーなどで相手が一人になっているときが近づくチャンス。
多人数が集まっている場合はあなたを印象づけるチャンスは少ない。

あなたの人脈は「相手の為に何が役に立つか」を意識した行動により出来上がるものです。
貴重な人脈は転職・再就職活動に役立つだけでなく、これからのビジネス活動に大いに
影響してきます。ビジョン達成にも大いに役に立つはずです。
人脈は今のあなたと未来のあなたに大いに役に立つものです。

⑤天職探索…あなたの天職はなに?

「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
自分の天職はなにか?しっかり準備してかかる必要があります。
今までの仕事は貴方にとって「天職」でしたか?
好きな事をしごとに出来る事は素晴らしいことです。しかしいろいろな事情で現職に就きその中で頑張って来られたあなた!

転職と言う事は「天職」に就くチャンスでもあります。「天職」と思っている方もさらに高品質な「天職」に就くチャンスでもあります。
このチャンスにもう一度、「天職探索」してみては如何でしょうか?
天職は適職でもあります。
ご自分の価値観、人生観、使命感にピッタリ合った職業が天職(適職)です。
では天職探索の方法をお話しします。
最初に三つの円を描いてみます。
それぞれの円の中身を検証し、三つの円の重なったところがあなたの天職と考えます。
1、第一の円
この円は自分の興味を具体的に「見える化」することです。
仕事以外のことでも結構です。ノートに全て書き出しましょう。
好きで興味がある事、それが仕事となればそんな素晴らしい事はありません。
まさに天職です。
・やってみたい事
・今までやってみて愉しかった事(仕事以外でも可)
・好きな事

2、第二の円
この円は自分の可能性を「見える化」します
・出来る事
・よく知っている事、うまく出来た事
・やれば何とかなる!と思える事

3、第三の円
この円は現実的な事です。つまりその仕事で生活が出来るか?を考えます。
やりたい事がうまく出来ても現実的には生活が出来なければなりません。
この辺になるとかなり絞られてきます。
・飯が食える事
・生活できる事
・お金になる事
これら三つの円が重なった仕事を5つ選び出します
しかし、なかなか具体的な職種が見えてこないことが多いと思います。
その時は抽象的な表現で記入していきます。例えば「人と接する仕事」「会社経営」等でも十分です。
とにかく抽象的でもいいですから5つ選び出してみます。
参考資料として総務省「日本標準産業分類」、厚生労働省「職業分類表」などを見ながら具体的な業種、職種を選んでみる。この中に必ずあなたの天職が入っています。
「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
この際、あなたの「天職」にチャレンジしてみましょう!

⑥キャリア・ビジョンを明確に・・・自己開発計画をつくる

「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
自分は転職をとおして「何時までに、どうなりたいか?どうしたいか?」つまりキャリア・ビジョン(今後進みたい仕事上での明確な方向性)を明確にしておくことは準備として大切な事です。
転職という荒波を乗り越えるのにはしっかりとした「航海図」が必要です。
それが「キャリア・ビジョン」です。

転職活動に向けて目標をしっかり定め、細かい活動計画を作ってしっかり進んでいく。
もし「キャリア・ビジョン」があやふやの場合、何かが起こった時に気持ちが
ぐらつき、あとで悔やむことがおこります。
私が正社員を目標に転職活動をしていた時です。「正社員募集」というキーワ
ードに魅了されその企業を訪ねました。
「残念ですけれどもう正社員は決まってしまいました。給与、その他条件をす
こし考えますので正社員以外でどうですか?」
なに? 正社員無し?・・・「正社員募集」って何?
「正社員は無理ですけれど給与等を考えますが如何ですか?」
その時は心が動揺しました。気持ちがぐらつきました。
もしその時、給与増額等に妥協し再就職先を選んでいたらどうでしょうか?多
分しばらくしたら嫌になっていたかも知れません。
「キャリア・ビジョン」が明確になっていたら気持ちがぐらつくことは無かっ
たと思います。
就職、転職とも「キャリア・ビジョン」が明確になっていない場合ある時期を
過ぎるとせっかく得た仕事に対して「こんなはずでなかった!」という思いが出てくる可能性が大です。いわゆる「ミスマッチ」です。
「ミスマッチ」の原因を考えて見ましょう
まず一つは「業種、職種」です。
転職、再就職にあたってしっかり自己分析して自分にピッタリの業種、職種は
何か?
自分の「キャリア・ビジョン」にマッチした業種なのか?職種なのか?をしっ
かり見極めることです。
その他に「ミスマッチ」の原因として「賃金」「雇用形態」「条件」「勤務地」
等々あります。
転職に当たっては全てのビジョンを満たすことは出来ないかも知れません。しかし「キャリア・ビジョン」を明確にすることによって、他はともかくこれだけは譲れないものがはっきりします。
転職に対して一本背骨をしっかり通しておくことが大切です。つまり「キャリ
ア・ビジョン」を明確にして転職活動を行うことが必要です。
転職希望の方、再就職希望の方の中には「自分は何を目指せばいいのか?」分
からない方もいらっしゃいます。
とにかく転職したい!再就職しなければ!・・・焦りも出て「航海図」なしで
荒海に漕ぎ出す方がいらっしゃいます。
特に昨今の売り手市場と言われる時代こそ、しっかりとした「キャリア・ビジ
ョン」を明確にしてから活動すべきと考えます。

⑦これからの私(自己開発計画)は?(その1)

「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
前回、転職活動にはキャリア・ビジョン(今後進みたい仕事上での明確な方向
性)を明確にしておくことが如何に大切かをお話しました。
今回は具体的なお話をします。

まず現状の自分を整理・把握し、それから自分の目標計画を具体的に立てて行
きます。
1.現状の把握
キャリア・ビジョンを明確にするためには今の自分をしっかりと見つめる必要があります。今までの自己分析から自問自答しながら現状を把握してください。

①ながく従事した業務の種類と通算経験年数は?
今までの経験値をしっかり見つめ、実績・貢献度を明確にする。自分の売りの部分を印象的、具体的に表現しておく。

②あなたが売り込みたい専門分野は何ですか?そのレベルはどの程度ですか?
自分の得意分野を明確にし、ニーズに十分答えられる証拠を明確にする。
相手のニーズに沿ってアピールする順番を変えて訴える材料は多いほどよい。

③あなたがやってみたい仕事、出来そうな仕事はなんですか?
・これまで経験した仕事内容を中心に
・未経験部分でもやってみたい仕事を中心に

④あなたの得意分野(専門分野)のうち他人より優れているものは何ですか?
自分の専門分野(得意分野)でこれだけは負けない!と思うものを4
つぐらい明確にしてみる。「売り込みたい」ベスト4!。
成功体験の多い分野から選んでみる。

⑤あなたの得意分野(専門分野)のうちさらに強化しなければならないものは何ですか?
自分の専門分野でもやや弱い部分を見つめてみる。失敗体験をもつ分野。
自分の弱点を知ることはそれ自身が強みとなる。

⑥自己啓発目標をどのように設定しますか?
「自己啓発」とは「キャリア・ビジョン」を実現する為に必要な技能技術・能力・経験と現状のそれとの差、つまりキャリア・ビジョンを実現する為に不足しているもの、と考えます。
・他人より優れているものをさらに強化するための自己啓発目標は?
・自分の弱点を強化するための自己啓発目標は?

⑦あなたの人脈(特に社外人脈)の強みは?
・どこに、どのような強い人脈がどのくらいあるか?その強みをさらに強化する方法は?
・人脈的に弱い部分はどこなのか?その弱みを強くする方法は?

以上の質問に事実に基づき、真摯に答えて見てください。
その上であなたの「キャリア・ビジョン」を自由にお答えください。
「あなたは何時までに、どうなりたいのですか?なにしたいのですか?」

⑧一味違った職務経歴書の書き方、その1

「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
前回まで、「時系列職務経歴書」の作成のポイントをお話してきました。
今回は、今までお話した「時系列職務経歴書」を材料としてあなたの得意分野をしっかり転職希望先のキーマンにアピールできる、一味違った「職務経歴書」の書き方をお話します。

別な言い方をするならば「専門分野別職務経歴書」です。
皆さんは前回までの「時系列職務経歴書」を書きながら自分は何が得意で何が売りなのか自己分析をしてきました。
転職希望先が知りたいのはこの人はどのような職務経歴があり、どのような分野を得意としているのか?それが我が社にどのような利益をもたらすのか?と言う事です。
それらが「専門分野別」に整理されていたらもう言う事はありません。
「専門分野別職務経歴書」を記入する材料はもう全て棚卸は済んでいます。
今まで記入してきた「時系列職務経歴書」の中にその材料は存在します。記入済みの「時系列職務経歴書」を構成し直すことで十分です。
改めて考える必要はありません。

(1)「専門分野別職務経歴書」の記入要領
「時系列職務経歴書」で記入された仕事経験をキーマンにアピール出来るように専門領域や要素技術毎に総括整理することです。

① 「専門分野」の意味
専門分野とは、自分の実績・貢献のなかで自信のある「売り」の部分です。
「時系列職務経歴書」で記入された実績・貢献度合いは沢山あると思います。
沢山あるからと言って、それらをただ羅列するだけでは何もわかりません。
転職希望先のキーマンに分かり易く簡潔に構成し直す必要があります。
その前に、自分の実績・貢献度を専門分野別に分類してみましょう。
つまり「時系列職務経歴書」にアトランダムに記載されている実績・貢献度を大分類に分けてみる事です。
例えば
・人材育成
・営業管理
・営業企画
・商品管理 等々です。

②何をどのように記入して行ったらいいか
「専門分野別職務経歴書」としてどのような項目が必要となるでしょうか?
*専門分野
*在籍(○年○ヶ月)
*経験内容
*取得専門知識
*取得資格等
*実績・貢献度合い

③専門分野の分類要領
専門分野の名称は先述したような一般ビジネスパーソンに通用する名称で十分です。ご自分の経歴をじっくり見つめ「得意分野」「売りの部分」「自分独自の考え」でも結構です。
自分の経験を機能別に分類し、小見出し的にまとめてみる事も必要です。
例えば営業課長(小規模営業所長も経験)で頑張って来られた場合
・営業活動と事業所運営に分類してみる
1事業所統括管理
さらに細分化:営業管理、人事管理、予算管理、安全管理等々

2営業
さらに細分化:受託業務、事業統括管理、新規開拓営業、法人営業、
ルートセールス、販売促進、広告宣伝等々
これまでの仕事を細分化することによってアピール出来るご自分の「専門分野」が明確になります。
ご自分の専門分野を明確にした後、ベスト3か4を選び出します
転職の場合、社会人として活躍してきた訳ですので最低でも3分野くらいは必要になります。
専門分野が余り少ないと相手の印象としては良く無いと思います。

⑨一味違った職務経歴書の書き方、その2

「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
前回まで、「専門分野別経歴書」の作成ポイントをお話しました。
今回はこの「専門分野」をどのようにアピールしたら転職希望先相手の心を打ち、あなたに興味を持たせるか?面白そうだ一度会ってみたいと思わせるか?をお話ししましょう。

1.「自分の専門分野」と「売れる専門分野」との関係について
「専門分野」と言っても「売りたい専門分野」と売る相手が必要とする「売れる専門分野」とがあります。
つまり自分の得意とする専門分野でも相手が必要としなければ価値がありません。
各々について説明しましょう。
*「自分の売りたい専門分野」
前回までに明らかにした「専門分野」は自分の実績・貢献度合いの中で自信のある売りたい部分です。
前回の事例でみると下記の通りです。
自分として最も売りたい専門分野ベスト4とします。
①人材育成
②営業管理
③営業企画
④商品管理
各専門分野について詳細を箇条書きに説明を加えます。
これらは時系列職務経歴書の「実績・貢献度合い」の部分を自分の専門分野として簡潔にまとめたものです

*「売れる専門分野」
ここで気をつけたいのは転職希望先の相手は採用する人材に何を求めているか?
です。相手はどのような実績・貢献度を求めているか?です。
相手が求めている専門分野ベストは次の分野かもしれません
①営業企画
②営業管理
③新規開拓営業
④安全管理

「売りたい分野」と「売れる分野」は同じ場合もありますが相手によっては違う場合もあり得るのです。
自分中心でなく、貴方を採用したいと思っている相手中心です。
相手によってさらに自分の専門分野の表現を変えなければなりません。
相手は必要な時、必要な人材を、必要な数だけ採用するのです。

2.専門分野に「魅力的なサブタイトル」をつける。
「専門分野」の表現は一般ビジネスパーソンに通用する表現にします。
そうなると特異性もありませんし、差別化も出来ません。
相手に「おっ!なにこれ!おもしろそう!一度会ってみたい!」
と思わせる必要があります。
専門分野(メインタイトルと考える)に輝きを持たせるような魅力的サブタイトルをつけることが大切です。
映画の予告編と考えてもいいと思います。
本編をどうしても見たくなる魅力にあふれている予告編があれば興業成績は間違いありません。
例えば前例の専門分野「新規開拓営業」にサブタイトルを付ける事によって相手が関心を持ちそうな魅力あるものにするのです。
EX ③新規開拓営業・・・狙った相手は逃がさない!新規はお任せ下さい!
魅力的サブタイトル一つで相手をひきつける事も出来ます。

専門分野別職務経歴書は面接対策にもなります。また一つの事をやり遂げて退職した職業(例えば自衛官、警察官、行政官、教師、大手企業の専門職等々)が民間企業を目指す場合も有効な対策にもなります。

⑩売れる履歴書・光る履歴書

転職に成功するには、まず書類選考に合格しなければなりません。ほとんどの企業では面接するのは書類選考の応募者の約5%に絞ります
企業側がその書類を見て「この人材は使える、この人のぜひ会いたい!」と思わせる履歴書等を作らなければなりません。
「就職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
合格ラインにのる書類を作るにはしっかり準備をしなければなりません。
私の大失敗をお話ししましょう。

急に転職しなければならない状況となった時でした。しかも初めてでした。
何も準備していない状況ですぐにやり始めたことはまず転職先を探す事、そして履歴書・職務経歴書を書き始める事でした。
その時、慌てて書いた履歴書を今見ると、とんでもない履歴書を書いたものだと思います。
恥ずかしい限りです。
何も準備なしに自己流で書いたものでした。
こんな履歴書を書いた人には会いたくありません。
言うならば「売れない履歴書・光っていない履歴書」です。
今日はその経験も活かし「売れる履歴書・光る履歴書」についてお話ししましょう。
まず「売れる履歴書・光る履歴書」とは何か?をはっきりしておきたいと思います。

転職活動は一口で言うならば「プラス思考で自分を売り込む」活動です。その活動は完全に「片思い」です。
あなたは志望の企業に想いを寄せている。しかしその企業はあなたでなくてもいいのです。
必要な時に、必要な人を、必要な数だけ採用すればいいのです。
ですからあなたは完全に片思い状態です。
しかも厄介な事にあなたの周辺には多くの「恋敵」がいます。隙あらば、あなたを蹴落としてその思いを遂げようとして最大限の努力をしています。
転職活動は数多の恋敵を蹴落として片思いの相手のハートをつかむ活動です。
そのような状況で「自分を売り込む」には相手の心を掴む「ラブレター」を書くしかありません。
つまり「売れる履歴書・光る履歴書」は「究極のラブレター」です。しかも片思いです。
一般的なラブレターですと何回か出せば何とか思いを伝えることができます。
しかしこの「究極のラブレター」は一回しか出せません。一発勝負です。
「売れる履歴書・光る履歴書」のポイントは下記の通りです。

1.市販の履歴書でなく、独自性/創造性を持った自作のものを作る
・転職者の場合は独自性、創造性が重視される
・市販の履歴書でなくても良い
2.競争相手に対して圧倒的に差をつける
・競争に勝つには差別化が必要
3.相手が見やすいように「A4の用紙1枚」が目安
・忙しい相手にはA4一枚でアピール
4.パソコンソフト(ワード)にて作成
・時間をかけるべきなのは求職活動です
5.添付写真は「見合い写真」と考える
・デジカメ刷り込が一般的
6.名前は大きく、フリガナを忘れずに
・自分の名前は用紙の中央に大きく記入
7.最も大切な自分のセールスポイントを「経験・知識要約」として簡潔にまとめる
・転職の場合どのようなキャリアをつみ、何が出来るかをうまくアピール出来た
ものが勝ちです
8.職歴は直近から時系列に遡って記載する
・売れる職歴は直近からせいぜい15年前まで
9.学歴はシンプルに最終学歴のみ
・転職は学歴によって採用されない。人物本位・実力本位!
10.自分の売り「免許・資格・特技・技能」を重視する
・実力と応用分野の幅の広さを示す
11.その他として 生年月日。趣味。健康状態。家族人数等記入
・必要最小限度に記入。年齢は明記しない。

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