キャリア式職務経歴書のつくり方/売込みの仕方⑥

大企業に就社する人材には三つの特徴があります。
すなわち

・記憶力
・理解力
・集中力

に優れているのです。

このような人材が正社員として採用され38年(36年)勤続の間、選抜に選抜が重ねられた末、経営者(取締役)に就任、さらに選抜は続き、この中から代表取締役が選任される。
取締役の任期は二年、代表取締役は二期務めると退任する場合が多い(但し、例外も多い)。「大企業意識、肩書、学歴」の三つが揃った人が世にいうところの「優秀な人材」です(白根陸夫の考え)。

これに対し中小企業社長が持つ三つの特徴は

中小企業社長の好きな言葉は「裸一貫」(資本や財力などがまったくなく、自分の体しか持っていないことを意味する言葉)。
さらに大企業や上場企業では、株主が株主総会によって経営陣を選任する「所有と経営が分離」された経営が多く見られます。

一方、中小企業の場合は「株主(オーナー)=経営者」であるオーナー企業のケースが多く見られます。
オーナー企業が中小企業に占める割合は約72%、オーナー企業でない企業は約28%とされています(2018年版中小企業白書) 。転職・再就職活動にあたっては、最終面接の相手はオーナー社長です。
中小企業の社長のモットーは「裸一貫」。これは価値観と言ってよい。従業員に求めるモットーは「骨身を惜しまず汗をかく」「寝食を忘れて働く」「人一倍努力する」です。当然、応募者にもこれを求めます。

中小企業の社長は組織外(社外)から人材を招へい(採用)する場合、前述の「優秀な人材」を求めているのではありません。
「直感力/判断力/行動力」を持ち、且つ社長と同じ「価値観」をもつ人材を求めているのです。大企業から中小企業へ転職する際、意識改革が必須と言われます。すなわち「三つのサヨナラ(大企業意識、肩書、学歴)」をといわれるのはこういうことからなのです。

「三つのサヨナラ」を取ったらなにが残るか。
これこそ真の実力、すなわちどこの組織においても実力を発揮する職務遂行能力です。この力を事実をもって具体的に記述し相手に認めさせるツールが「キャリア式職務経歴書」なのです。

以上、6回にわたり「キャリア式職務経歴書のつくり方/売込みの仕方」の「戦略編」でした。次号より「戦術編」です。

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